溶接記号の基本構成(基線・矢・尾・基本記号・サイズ)

溶接記号の読み方|図面の△と矢印を現場語に翻訳【鉄骨ファブが解説】


■結論:溶接記号は『どこを・どう溶接するか』の暗号

溶接記号の基本構成(基線・矢・尾・基本記号・サイズ)
溶接記号の骨組み。基線・矢・尾と基本記号

溶接記号は、図面の中で『この継手を、どんな溶接で、どのくらい』を短く表す決まりです(JIS Z 3021)。

一見むずかしそうですが、基線・矢・尾と、いくつかの基本記号を覚えれば読めます。記号を『現場の言葉』に翻訳できると、図面がぐっと読みやすくなります。


■基線の『下』と『上』で溶接する側が変わる

基線の下は矢の側、上は反対側という溶接側の決まり
下=矢の側、上=反対側。矢は継手を指す

矢は、溶接する継手を指します。記号を基線のどちら側に書くかで、溶接する面が変わります。

これは JIS Z 3021 の決まりです。両側とも溶接するときは、上下の両方に記号を書きます。

  • 記号が基線の下 → 矢の側を溶接
  • 記号が基線の上 → 矢の反対側を溶接

■基本記号(形で覚える)

隅肉・V形・レ形・I形・U形などの基本記号
基本記号は形で覚える(△=隅肉 など)

溶接の種類は、形の分かる基本記号で表します。

  • △=隅肉溶接
  • V・レ・I・U など=開先の形(V形・レ形・I形・U形)
  • 縁(へり)溶接など、ほかにも記号がある

■寸法の書き方(サイズは左・長さは右)

サイズは記号の左、長さは右、断続溶接の書き方
左=サイズ、右=長さ。断続は長さと(ピッチ)

記号のまわりの数字にも、決まった位置があります。

  • 記号の左=サイズ(隅肉なら脚長 mm、開先なら深さなど)
  • 記号の右=溶接の長さ。とびとびに溶接する断続溶接は、長さと(ピッチ=間隔)で表す(例:6△40(150))
  • 開先は、角度・ルート間隔なども、決まった位置に書く

■補助記号(全周・現場・仕上げ)

全周の丸・現場の旗・仕上げなどの補助記号
○=全周、旗=現場、仕上げの指定など

溶接の範囲や仕上げは、補助記号で表します。

  • 全周溶接:矢と基線の付け根に○(丸)。ぐるっと一周溶接する
  • 現場溶接:付け根に旗。工場ではなく、建方後に現場で溶接する
  • 仕上げ:平ら・凸などで、ビードの仕上げ方を指定する
  • 裏波・裏当て金の有無を表す記号もある

■まとめ:記号を現場語に翻訳する

溶接記号の読み方のまとめ3点
基線と側・基本記号・寸法・補助記号の順に読む

溶接記号は、基線・矢・尾を見つけ、基線の下=矢の側/上=反対側で溶接面を読み、左=サイズ・右=長さ、○=全周・旗=現場と押さえれば読めます。『6△40(150)・現場・全周』が読めれば、図面が現場の段取りに変わります。

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参考にした基準:JIS Z 3021(溶接記号)/日本建築学会 JASS 6 鉄骨工事の考え方。記号の細部は図面ごとの凡例と JIS に従います。


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株式会社へむろ鉄工(茨城県小美玉市)。国土交通大臣認定 Mグレードの建築鉄骨製作工場です。工作図・現寸(REAL4)から製作・検査・出荷まで社内で行い、製作のみ・建方込み・協力工場としての製作分担のいずれの形でも、茨城県内と関東圏を中心に受けています。
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