鉄骨製作工場の5つのグレード(J・R・M・H・S)

鉄骨のグレードとは?鉄骨工場の J・R・M・H・S 5段階の違い一覧と、Mグレードでできること【鉄骨ファブが解説】


■結論

グレードは任せられる建物の目安
図:J→S の順に任せられる建物が大きくなる

鉄骨工場の「グレード」とは、
その工場がどこまでの規模・仕様の建築鉄骨を、安定した品質で製作できるかを、第三者機関があらかじめ評価する認定制度です。

区分は下から
J・R・M・H・Sの5段階。

👉 弊社(へむろ鉄工)は、「Mグレード」を取得しています。


■鉄骨工場の「グレード」とは何か

鉄骨製作工場の5つのグレード
図:J・R・M・H・S の5段階。へむろ鉄工は M グレード

建築鉄骨は、
建物の骨組みそのものです。

製作した鉄骨に不良があれば、
そのまま建物の安全性に関わります。

そのため、
👉 「この工場は、どこまでの建物の鉄骨を任せられるか」を、
工場ごとにあらかじめ第三者機関が評価する仕組みが設けられています。

これが「グレード」と呼ばれる工場認定制度です。


■グレードは誰が、どうやって決めているのか

図の補足:性能評価機関が審査・評価を行い、その評価に基づいて国土交通大臣の認定を受けます。
図の補足:性能評価機関が審査・評価を行い、その評価に基づいて国土交通大臣の認定を受けます。

性能評価は、株式会社全国鉄骨評価機構などの指定性能評価機関が行います。評価機関が交付する性能評価と、国土交通大臣による認定を区別します。

弊社は、
👉 「建築鉄骨溶接構造性能評価」としてこの評価機関の審査を受け、
Mグレードの認定を取得しました。

評価の有効期限は5年で、
期限が来る前に更新の審査を受け直す必要があります。


■審査で見られること

グレードの審査で見られる5つのこと
図:設備・有資格者・検査体制・品質管理の基準・製作実績

グレードの審査では、
次のような項目が確認されます。

  • 工場の製作設備(クレーン・溶接機・切断機など)
  • 鉄骨製作管理技術者・溶接管理技術者などの有資格者
  • 検査体制(超音波探傷検査など)
  • 社内の品質管理基準の整備状況
  • 実際の製作実績

■J・R・M・H・S、5段階の違い

5段階の違い
図:上のグレードほど規模と鋼材の幅が広がる

グレードは、
J → R → M → H → Sの順に区分が上がっていきます。

上位のグレードほど、
👉 対応できる建築物の規模が大きくなり、
👉 使用できる鋼材の種類も広がります。

逆に、
小規模な建物であれば、下位のグレードの工場でも十分に対応できます。

👉つまり
グレードは「工場の実力の格付け」ではなく「得意な規模の目安」でもあります。


■Mグレードでできること

Mグレードの工場でできること
図:自社の工場で一貫して製作する

Mグレードは、
JとRの上、HとSの下に位置する区分です。

弊社はこのMグレードの認定のもと、
👉 比較的規模の大きい建築物の鉄骨まで、自社工場で一貫して製作しています。

自社の対応能力を超える案件については、
👉 他グレードの工場と役割を分担しながら、製作全体を進めることもあります。


■発注者・設計者がグレードを見るときのポイント

建物の規模とグレードを合わせる
図:建物の規模に見合ったグレードの工場を選ぶ

ゼネコンや設計者が鉄骨工場を選ぶとき、
グレードは重要な判断材料の一つです。

👉 建物の規模・仕様に見合ったグレードの工場かどうかを確認することで、
製作能力のミスマッチを避けることができます。

逆に、
必要以上に高いグレードの工場に発注しても、
費用や納期の面でメリットがあるとは限りません。


■グレードを維持するための工場側の取り組み

グレード認定の流れ
図:申請→審査→認定→維持→更新審査

グレードは、
一度取得したら終わりではありません。

👉 有資格者の資格更新、
👉 設備の維持・更新、
👉 社内基準の整備を、
日常的に続ける必要があります。

弊社でも、
各技術者の資格の有効期限を一覧で管理し、
更新時期が近づいた資格から順に対応しています。


■まとめ

まとめ:グレードは工場選びの判断材料
図:何か・誰が・区分・維持

鉄骨工場のグレードは、
普段はあまり目にする機会がない仕組みです。

ですが、
👉 建物の安全性を支える工場選びの、大切な判断材料になっています。

自社工場の設備や体制、対応できる建築物の規模について詳しく知りたい方は、
お気軽にお問い合わせください。

  • 鉄骨工場の「グレード」=対応できる建築物の規模・鋼材を示す認定制度
  • 一般社団法人 全国鉄骨評価機構など認定機関が審査
  • 区分はJ・R・M・H・Sの5段階
  • 審査では設備・有資格者・検査体制・実績を確認
  • へむろ鉄工はMグレードを取得(評価有効期限5年)
  • グレードの維持には資格更新や設備管理が必要

■よくある質問

鉄骨のグレードとは?

鉄骨製作工場が、どこまでの規模・仕様の建築鉄骨を安定した品質で製作できるかを、第三者の評価機関が審査して国土交通大臣が認定する制度です。下から J・R・M・H・S の5段階があります。

Mグレードの工場は何ができますか?

建物の規模に制限がなく、400N級・490N級で板厚40mm以下の鋼材による建築鉄骨を製作できます。当社(茨城県小美玉市)は 2026年2月に Mグレードの認定を受けています(認定番号 TFBM-256335)。

工場のグレードはどこで確認できますか?

評価機関(全国鉄骨評価機構など)が公開している認定工場の検索ページで、都道府県とグレードから調べられます。当社の認定範囲は Mグレード認定工場のページ に認定書の写しとあわせて載せています。

この記事を書いた会社
株式会社へむろ鉄工(茨城県小美玉市)。国土交通大臣認定 Mグレードの建築鉄骨製作工場です。工作図・現寸(REAL4)から製作・検査・出荷まで社内で行い、製作のみ・建方込み・協力工場としての製作分担のいずれの形でも、茨城県内と関東圏を中心に受けています。
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