■結論:形を写し、部材に線を書いて、精度の土台をつくる

現図(現寸)は、原寸大で形を写し取り、取合いや角度を実物大で確かめる作業です。ケガキは、部材に切断線・孔の中心・基準線・部材符号を書く作業です。
今はCAD/CAMからNC加工への自動化が進みますが、現場合わせや特殊物では手作業(現寸・手ケガキ)も残ります。両者の使い分けが、品質と効率のカギになります。
■ケガキで書くもの

ケガキでは、次のようなものを部材に書きます。
ケガキの精度が、そのまま製品精度の出発点になります。基準線をそろえ、誤差が積み重ならないようにすることが大切です。
- 切断線(部材の外形・小口の位置)
- 孔の中心(ボルト孔・スリーブの位置)
- 基準線・逃げ墨(寸法をとる起点)
- 部材符号(その部材をどこに使うか)
■デジタル化(CAD/CAM から NC 加工へ)

近年は、CAD/CAMで作った加工データを、そのままNC加工機に流します。
利点は、精度が安定し、速く、省人化できることです。BIM・3Dで取合いを先に確認できます。一方で、元データ(CAD)の精度管理が、そのまま製品精度を左右します。
- CAD/CAM:3Dモデルや展開図から加工データを作る
- NC切断:プラズマ・レーザー・ガスで自動切断
- NC孔あけ:孔位置を自動で穴あけ
- 自動マーキング:線や部材符号を機械が書く
■それでもアナログが残る場面

自動化が進んでも、次のような場面では手作業(現寸・手ケガキ)が残ります。
手ケガキや現寸の技能は、いざという時にものを言います。
- 現場合わせ(既存や先行部材とのすり合わせ)
- 複雑な曲面・アール・特殊な取合い
- 少量・特殊物(NCの段取りが割に合わない)
- 修正・手直し(現場で出た不具合への対応)
■両立のコツ(使い分け)

デジタルとアナログは、次のように使い分けます。
- NC(デジタル):標準・量産の部材、孔位置や切断の精度、BIMでの事前確認
- 手作業(アナログ):現場合わせ・特殊物、曲面や修正、要所の原寸確認
- 共通:基準の墨・逃げ墨をそろえ、要所で原寸(現寸)確認を入れて、誤差の累積を防ぐ
■まとめ:写して・書いて、精度をつくる

現図は原寸で形を写す作業、ケガキは部材に切断線・孔・基準線・符号を書く作業です。今はCAD/CAMからNC加工で自動化が進み、精度・速さ・省人化が向上しました。それでも、現場合わせ・特殊・修正では手作業が残り、デジタルとの使い分けが大切です。
ケガキの精度は、製品精度の出発点です。基準をそろえることが、すべての土台になります。
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参考にした基準・資料:日本建築学会 JASS 6 鉄骨工事/公共建築工事標準仕様書(建築工事編)/各社の鉄骨工作基準/日本建設業連合会 鉄骨工事Q&A。加工方法や精度管理の具体は、設計図書と各社の工作基準による。
株式会社へむろ鉄工(茨城県小美玉市)。国土交通大臣認定 Mグレードの建築鉄骨製作工場です。工作図・現寸(REAL4)から製作・検査・出荷まで社内で行い、製作のみ・建方込み・協力工場としての製作分担のいずれの形でも、茨城県内と関東圏を中心に受けています。
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